ヤクルトV2へのポイントはDeNA戦!? 「お得意様」の存在が混セ脱出の鍵に?
得意投手を優先的に登板させるプランも?
ヤクルトの昨年のシーズン成績は76勝65敗。「チーム全体の貯金11のうち、9をDeNA戦から稼いでいるわけです。横浜様々でしょう。(ペナントレースが)これだけ競ってくると、こういう『お得意様』1チームを作ると上にいけるんです」。野口氏は、昨年目まぐるしく首位チームが入れ替わった”混セ”で、『お得意様』の存在が優勝に直結したと振り返る。
小川と石川で貯金「9」を稼いだヤクルト。では、こうした特定の得意チームとの試合にあえて多く投げさせるといった起用法は考えられるのか。野口氏は「シーズンの日程表は開幕から最終戦まで出る。そうすると、このピッチャーはどこに強いからとか、この週に当てていこうとかいう話になります」と指摘。昨年の成績を踏まえ、今季もDeNAに対して得意の2投手を優先して先発させる可能性もあるという。
「開幕投手の名誉を重んじるチームにとっては違う話になると思いますけど、そうでない場合は、開幕投手クラスの実力を持っていながらも2カード目に投げたりすることがありますよね。それはもう完全にシーズンの流れを考えて、そこに当てにいったということです。去年の小川、石川はDeNA狙いでやったのかどうかは分からないですけど、(相性の良さがわかっている)今年は(意識して)やる可能性はあると思います」
2015年、石川の例を挙げると、対戦防御率が12.00と悪い中日戦には1試合、同じく5.79と振るわなかった阪神戦にも1試合しか登板していない。反対に、DeNAには7試合、防御率2.56だった巨人には6試合の登板を記録している。勝つ確率が高い相手に優先して登板機会を与えるという、首脳陣の方針が垣間見えている。今季も得意チームから確実に白星を稼いでいく起用法が見られるかもしれない。