ヤクルトV2へのポイントはDeNA戦!? 「お得意様」の存在が混セ脱出の鍵に?
過去2年で対戦成績「逆転」の両チーム、「ヤクルトには野村さんの置き土産が絶対にある」
では、今季も同様にヤクルトが有利な戦いになるのか。実は、この2チームの2014年の対戦結果を見ると、反対にDeNAが16勝8敗と大きく勝ち越しており、過去2年で成績が逆転する形になっている。2016年シーズンもどうなるか分からない。
現役時代に両チームでプレーした経験を持つ野口氏は、昨年の成績の逆転を「DeNAは相当やり返されましたよね。完全に研究されたのでしょう。ヤクルトにはそういう(やられた次の年にはやり返すという)土壌がありますから。野村(克也)さんの置き土産が絶対にあるから、分析能力は高いです」と語る。
「DeNAは分析されたとしても、その上を行かなければいけないところを行けなかった。ちょっと相性の良さにあぐらをかいたような気がしますね。『ヤクルトは大丈夫だろう』と。『上にいくには上のチームを(分析しよう)』というところで、上のチームしか見なかったのかなという気がします。中畑さんが『巨人には勝つ』と言い続けてましたけど、巨人ばかりを研究してしまったのかもしれません」
野口氏は昨年のDeNAが”油断”した可能性を指摘した。裏を返せば、今季は反対に徹底した対策を練ることで、十分に逆転可能とも考えられる。
苦手球団を作らないためにはどうすればいいのか、あるいは得意球団を作るために重要な要素はあるのか。野口氏は「初対戦が大事になってくると思います。やられた方は『今年は違うんだぞ』というところを見せないといけないですし、やっつけた方は『今年もやっつけてやるからな』といかなければいけない。ここで完封などされたら『向こう3年はダメだな』という印象を与えられると思います」と、シーズン序盤の3、4月の戦いが年間の対戦成績を占う上で、重要なウエイトを占めるとした。
公式戦ではないとはいえ、13日の練習試合では4-3でDeNAが勝利。ラミレス監督が初陣を飾った。果たして今季、過去2年間で真逆の極端な対戦成績となっている両チームはどのような戦いを見せるのか。当然、昨年のようなヤクルト優位の対戦成績になれば、V2に大きく前進する。DeNAにとっても混戦になればなるほど、ヤクルトとの対戦成績は順位に直結する。両チームの戦いに注目したいところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count