田中将大、包囲網かいくぐれるか ライバル球団の研究進む
攻め方を徹底する他球団、「調子が良い時は速球の割合が増える」
スライダーに緩急をつけたり、自在にスプリットを操ることで序盤の大崩れを避け、5回2失点でまとめたことがチームの勝利に繋がった。先発として5回で降板となった物足りなさは残るが、田中が「ニューヨーク・デーリーニューズ」紙に「ストライクを先行させて攻めることはできたが、思うように打ち取れなかった。何とか踏ん張れるとは思っていた」と語っていたように、紙一重の投球だったのだろう。
ヤンキースとブルージェイズは同じア・リーグ東地区に所属しており、相手の研究も進んでいる。ヤンキースのエースとなれば、当然マークは厳しくなる。
今季の開幕戦で対戦したアストロズも、細かいデータをもとに攻め方を徹底。ヒンチ監督が「調子が良い時は速球の割合が増える。良くない時は逆に速球が減り、スプリットが増える」と会見で詳細を明かしていたように、各チームとも過去2年の対戦でデータ分析が進んでいるように見受けられる。巧みな投球術を操ることのできる右腕がその包囲網をどのようにかいくぐっていくのか、注目だ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count