3戦連続完封目前だった菅野、降板理由は右手のマメ 巨人は痛い引き分けに

7回89球無失点も降板、9回に澤村が同点被弾で菅野交代が響く形に

 東京ドームが、その瞬間、異様などよめきに包まれた。DeNA戦に先発し、1989年の斎藤雅樹(巨人)以来27年ぶりの3試合連続完封が目前だった巨人・菅野智之投手に、8回からマシソンへの投手交代がアナウンスされた。

 3回の倉本の内野安打、そして5回に3月31日のDeNA戦(横浜)で痛恨の同点3ランを浴びた筒香の中前打の2安打のみに抑えてきた右腕。その5回2死二塁のピンチでは倉本をスライダーで空振り三振に仕留め、右手で思わずガッツポーズをした。

 7回まで89球。地震のため熊本、鹿児島の遠征が中止となり、中8日で、間は十分に空いていた。完封をすれば、中継ぎ、抑えの間隔があきすぎるという面は、確かにあった。普通なら、あり得ない降板だった。

 7回には警戒する筒香にツーシームを3球続け、150キロ台を連発して空振り三振を奪うなど非の打ちどころがなかった。2番手のマシソンは8回を3者凡退。しかし、守護神・澤村の9回先頭の乙坂への内角ストレートが高めに浮き、右中間に同点の今季1号アーチを浴びた。

 乙坂は「先頭だったので、どんな形でも塁に出たかった。一昨日が父親の誕生日だったので、いいプレゼントになった」と喜んだが、ベンチの巨人・高橋監督は、口を八の字に結んでいた。

 結局、延長12回で引き分けたが、後味の悪い結果に。試合後、高橋監督は菅野の交代について、右手のマメが理由だったことを明かした。エースのアクシデントはあまりにも大きかった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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