「俺たちは1番弱い」― 甲子園の負けから受け止めた現実

選抜の1回戦負けから再出発

 各地域で高校野球の春季大会が行なわれている。中でも東京大会は決勝戦を終え、選抜に出場した関東一が10-6で二松学舎大付属を破り、優勝を果たした。

 関東一は第88回選抜高校野球1回戦で好投手・藤嶋を擁する東邦(愛知)に0-6で敗れた。守備にミスがあり、攻撃陣もつながらず、力を発揮できぬまま聖地を後にした。米澤貴光監督はチームを作り直すと話し、夏に向けて、まずは春の都大会に向け、動き出した。

 ナインたちは気持ちをリセットした。主将の村瀬は「僕たちの野球は全国では通用していない」。左腕の佐藤奨も「自分たちは甲子園で一番弱いチームだった」。東京代表として全国で戦ってきたが、1勝もできなかった現実をきちんと受け止めた。

 対戦する学校を一度も格下に見ることなく、挑戦者の気持ちで戦った。甲子園の1つの負けは選手たちの意識を変えた。

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