最近は選手参加型に 日米球界で変わりつつあるチャリティー活動
「カジノ・ナイト」を開催する選手も
何に対して寄付をするのかもそれぞれのストーリーがあってよい。これまでありがちだった野球教室やオークションでのチャリティー活動は、選手が中心となり、変わりつつある。チャリティーが日本の野球界でも浸透していく中、これからは野球以外の活動でファンと楽しむ催しも、個人的には提案したい。チャリティー活動は誰かにやらされることではなく、選手や球団も目的意識をはっきりさせ、自らも楽しむ機会にしても良いのではないだろうか。
例えば、ミネソタ・ツインズで長年活躍したジャスティン・モーノー選手は「カジノ・ナイト」を毎年開催しており、他球団へ移籍してもなお、シーズンオフにはミネアポリスで開催している。ゴルフコンペやカラオケ・ナイト、そしてベケット投手のイベントでもあったボウリングイベントなど、選手参加型が近年は増えてきている。中にはファンを迎え入れて、選手たちがバーテンダーとなり飲食を共に楽しむイベントもある。
チャリティーイベントを主催する側も参加する側も楽しむことでその輪を広げていく。グラウンドでは見せない選手の「素」の姿で、どうしても深刻になりがちな慈善活動を皆が同じ目的意識を持って楽しめる場へと変貌していけば、また新たなチャリティー文化の輪が広がっていくのではないだろうか。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」新川諒●文