広島・新井が猛打賞、野村前監督に並ぶ2020安打に「偉大な先輩。恐縮です」

名球会ブレザーの授与式も「まだ実感はない」

 17日のヤクルト戦で、広島の新井貴浩内野手が本塁打を含む3安打3打点の活躍で勝利に貢献した。この日は、試合前に通算2000安打を記念した名球会ブレザーの授与式が行われていた。

 初回の先制打は2ストライクをとられた後、ファールで粘って新垣のフォークをセンター前に運んだ。「みんなが作ってくれたチャンスだったので、なんとか返そうと思った。追い込まれていたので、何でも対応できるようにセンター中心に気持ちを切り替えた」。

「ヤクルトは打線がいいチームなので、取れる時に1点でも多く取っておかなければいけない」との言葉通り、6回の追加点となるタイムリーの後、8回には今季2号となる本塁打をバックスクリーンに放った。「(ホームランは)点差があったけど、集中して打席に入れた」という一発だったが、手応えについては「久しぶりだったので、わからなかった」と笑顔を見せた。

 試合前のセレモニーで名球会ブレザーに袖を通し、「山本浩二さんに頭を叩いてもらってリラックスできた」と言いながら「まだ実感はない。戦っている最中なので」と浮かれた様子はなかった。この日の3安打で通算2020安打となり、前監督の野村謙二郎氏に並んだが、「野村さんは大学の先輩でもあるし、偉大な先輩。恐縮です」と頭を下げてロッカーに引き上げた。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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