夢の続きをもう1度― 佐賀北、2007年甲子園V腕が母校へ

夏の甲子園Vから9年、エースが戻ってきた佐賀北

 高校野球ファンなら、今から9年前の歴史的逆転劇を鮮明に覚えているだろう。2007年夏の甲子園決勝戦。県立の佐賀北(佐賀)が、名門・広陵(広島)を破り、初優勝した。

 8回裏までは0-4とビハインドだったが、押し出し四球で1点を返し、その後、逆転満塁弾で試合をひっくり返すという球史に残るゲームとなった。広陵のエースは広島で活躍する野村祐輔。捕手は巨人の小林誠司だった。2人はこの1試合の悔しさを忘れることなく、プロへの扉を開いた。

 この大会で佐賀北のエースだったのは、久保貴大投手(当時3年)。初戦の福井商から決勝の広陵戦まで再試合を含む7試合すべてに登板し、最後は優勝投手になった。

 久保さんはその後、筑波大学に進学し、首都大学リーグで登板。在籍中に、教員免許を取得した。社会人野球を経て、佐賀に戻った。大学院にも通い、昨年、教員採用試験に合格。高校野球の魅力にとりつかれた男は再び、母校に戻ってきた。

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