100個到達はヤクルト新垣を含め史上3人のみ 暴投の多い投手の特徴は?

上原のようなスプリットは“捕手泣かせ”ではない

「村田さんはノーサインで投げていたので、サインを出していれば暴投は半分以下だったでしょう。あとは、一久にしても新垣にしても、ワンバウンドの確率は高い。ワンバウンドの数が多ければ、単純にワイルドピッチ(暴投)になる確率も当然増えますよね。そして、一久にしても新垣にしても、持ち玉がスライダー。スライダーのワンバウンドは、(投手が)引っ掛けると捕手は止めにくい。どっちに飛ぶか分からないんです。

 “縦スラ”のような、大きく鋭く曲がるボールを武器にするピッチャーの特徴。勢い良くギュッと曲がってくるスライダーは、打たれないけど捕りづらい。逆にフォークボールを得意とするピッチャーは、意外とワイルドピッチにならないんです。ワンバウンドになっても、ボールが真っ直ぐ来るので、キャッチャーは止められる。弾むか弾まないかだけなので、股下が開かなければ、止めることは止められます。カーブも球速が遅いし、(軌道が)正直に来ることが多い。

 スライダーは勢い良く曲がってくると、バウンドしてからさらにボールが滑っていく。これは止めづらいです。フォークは体の範囲内に来てくれれば、止められることは簡単。ただ、曲がりの大きいスライダーは横にギュッと行ってしまうので、キャッチャーとしては難しい」

 例えば、上原浩治(レッドソックス)はスプリットが武器だが、ワンバウンド自体も少ない印象がある。ただ、仮にワンバウンドしたとしても、上原のようなスプリットは“捕手泣かせ”ではないという。野口氏は「上原のスプリットは真っ直ぐ入ってくるので、止めやすいと思います」と分析する。

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