野球好き“アラフォー”の懐古心揺さぶった、楽天の「ファミスタナイター」
細やかに差し込まれるファミスタ要素、世代以外のファンへの配慮も?
いよいよ試合が始まった。試合開始のセレモニーなどは通常通り行われたが、その後、実写映像とドット絵が動き回るファミスタの画面を、音声も含めてマッシュアップしたオープニング映像が流れた。非常にかっこよく、個人的に「これは上がる!」と興奮した。
確認できた試合中の演出でのファミスタ要素は、次の通りだった。
・試合開始前のマッシュアップビデオ
・楽天攻撃時の選手登場映像
・チェンジ時の音楽(テレレ、テレレ、テレレレレレレというあれ)
・ファウルボールの警告音
・三振奪取やファインプレーが出たときビジョンに映し出されるグラフィックを粗めに加工
選手の登場曲はいつも通り流れ、イニング間のイベントなどは通常のものを行なっており、いつも通りに応援したいであろうファンへの配慮も感じられた。かといって、ファミスタ要素が全く足りないと思ったわけでもない。ほどよく盛り込まれていたと感じた。
惜しむらくは、演出が基本的に楽天の攻撃回に限定されていたことか。ファミスタの世界観が途切れ途切れ現れる印象だったのは否めない。ビジターチームへの配慮からだろうが、もし両チームで同じ演出ができていれば、世界観はより強まったようにも思う。広島のファンも喜んだのではないだろうか。
こうした演出を支えていたのは、今季より稼働しているスタジアムの新しい統合演出システムだろう。スコアボードと楽天Koboビジョン、サイドビジョンやリボンボードが連動し、しっかりとデザインされた映像が流れる様は単純にかっこよく、これだけ自由度の高い演出ができるのなら、今後様々な分野とのコラボも可能になるのでは、とも思った。
試合中の演出の様子【写真:秋山健一郎】