ドジャース名物実況アナ、最後の試合は「野球の神様が贈ったプレゼント」

実は宿敵ジャイアンツ・ファン、今季最終戦でPO進出決定も

 今季レギュラーシーズン限りで現役引退を発表しているドジャースの専属実況アナ、ビン・スカリー氏。本拠地最終線では、ドジャースが4年連続地区優勝を決め、その花道を飾ってくれた。そして、今季最終戦かつ現役最終戦となる2日(日本時間3日)敵地ジャイアンツ戦では、子供の頃からの夢が叶う可能性が浮上した。地元紙「LAタイムス」電子版が伝えている。

 ドジャースで67年勤め上げたスカリー氏だが、実はナ・リーグ西地区の宿敵ジャイアンツの大ファンでもある。記事によれば「80年前に洗濯屋を通りかかった時、ニューヨーク・ジャイアンツ(当時)が完膚なきまでに叩きのめされたワールドシリーズのスコアを見て、ジャイアンツに対する忠誠を誓った」という。当時8歳だったスカリー氏は、現在88歳。天職だった実況アナとして最後の仕事で、大好きなジャイアンツのプレーオフ進出を伝えられたら…「信じられないと思いませんか? まるでおとぎ話のようだ」と、スカリー氏は胸躍らせているそうだ。

 ワイルドカード(WC)でのプレーオフ進出を目指すジャイアンツは、今季最終線に勝利、またはWC3位のカージナルスが負ければ、WC2位での通過が決まる。もしジャイアンツが負け、カージナルスが勝った場合は、両チームによるワンデープレーオフが開催される。

 ドジャースの今季最終戦で先発するのは、チームの勝ち頭16勝をマークする前田健太だ。球団新人記録に並ぶ17勝を目指してマウンドに上がる。もちろん、スカリー氏が一番に望むのはドジャースが勝利してプレーオフに弾みをつけること。だが、負けたとしても、ジャイアンツのPO進出が決まり、一ファンとしては嬉しい限り。試合がどんな結末を迎えようと、スカリー氏は幸せなエンディングを迎えることができる。記事では「長年の締めくくりとして、野球の神様が贈ったプレゼント」とし、名物アナの旅立ちを惜しむと共に大いに祝福した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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