今や野球観戦の楽しみの一つ? 球場を縦横無尽に動き回る「売り子」の存在
売り子として働くことの魅力
オリックスは、球場で好きなビールメーカーの売り子が呼べる日本初のスマートフォンアプリ「野球場NAVI」を2014年に導入。試合観戦中にビールを注文したいが近くに売り子が見つからない、という経験をした方も少なくないだろう。しかし、本アプリを使用すれば、自分の座席番号を入力し、好きな商品を選択するだけで簡単に売り子を呼ぶことができる。昨季は楽天もこのサービスを取り入れており、どのメーカーのビールがどの場所で売れているのか把握できることで売上アップにつながっている。
では、実際に球場で働いている売り子はどのようなことがきっかけで、どのようなことを考えながら仕事をしているのか、現在も売り子として働く都内在住の女子大生に話を聞いてみた。
まず、売り子を始めた理由を尋ねると、「もともと小さいころから球場によく足を運び、観戦に来たときに笑顔を振りまきながら働く売り子さんの姿を見て憧れたのがきっかけでした」と語った。
また、「体力的な部分できついと感じることは多いですが、それ以上にやりがいや楽しさを感じています。一番楽しいのは、お客様と会話するときですかね。そのときの会話内容は野球の話から世間話まで様々で、コミュニケーション能力が上がったと感じています。また、常連さんが付いてくれたときには喜びを感じますし、大きなやりがいも感じますね」という。コミュニケーション能力が上がり、苦しさを乗り越える力も身につくなど、売り子として球場で働く魅力が多数あるということを知ることができた。
今や球場の目玉の一つとなった売り子という存在。この売り子ブームは、確実に集客数アップやビールの売り上げ増につながっているだろう。野球観戦の際は試合だけでなく、選手と同じように球場で奮闘する売り子たちにも注目してみてほしい。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」編集部●文