阪神・鳥谷が最大の試練直面 背番号「1」は全盛期の輝き取り戻せるか
遊撃手1本で勝負も熾烈競争
来季、プロ14年目を迎える虎の背番号1が最大の試練に直面する。阪神・鳥谷敬内野手が2017年シーズンを遊撃1本で勝負することになった。
今季は143試合に出場したが打率.236、7本塁打、36打点、13盗塁で、レギュラーに定着したプロ2年目の2005年以降、自己ワーストの成績となった。7月24日の広島戦(マツダスタジアム)でスタメンを外れ、2012年の開幕戦(3月30日・DeNA戦)から始まった連続フルイニング出場が歴代4位の667試合でストップ。これまで聖域とされていた遊撃のポジションも成長著しい北條史也に奪われるなど苦しい1年を送った。
12月2日に行われた契約更改の席では「ギュラーを取れると思っているポジションで勝負したい」と決意を語り、遊撃への強いこだわりを見せていた鳥谷。だが、再び遊撃手として試合に出るには春季キャンプ、オープン戦で結果が求められる立場になったことは言うまでもない。金本監督もチームの将来を考え同じ力なら若い選手を使っていくことを明言している。
遊撃にこだわりを見せれば節目の記録となる2000本安打達成も厳しくなる。ここまで1872安打を放ち、残りは128本。屈辱のシーズンを送った今季は106安打を放ったが、北條との遊撃争いに敗れベンチスタートとなれば打席に立つチャンスすら減少する。
全盛期の輝きを取り戻せることができるのか。鳥谷にとって来季は今後の野球人生を左右する1年になる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count