2018年からMLBでナイターが減少? 長時間移動の負担軽減で開始時間変更

試合後にどちらかのチームが2時間半以上のフライト要する場合はナイター禁止

 野球と言えば、午後1時から始まるデイゲーム、午後6時もしくは7時から始まるナイターが一般的な試合開始時間とされてきたが、2018年からは新たに午後4時もしくは5時の“夕方”開始が一般的になりそうだ。米スポーツ専門局「ESPN」電子版によれば、先日12月1日付けで施行された新労使協定で、選手の心身への負担を減らすため、試合後にどちらかのチームが2時間半以上のフライトを要する移動をする場合、その日の試合開始時間を通常のナイターより早めなければいけない、というルールが設けられたそうだ。

 メジャーでプレーする厳しさの1つに数えられるのが、移動距離と時間の長さだ。アメリカ合衆国自体が4つの時間帯を持つ広大な国土を誇るため、例えば北東に位置するボストンから南西に位置するサンディエゴまでは、直行のチャーター便でも6時間半のフライト時間を要し、さらに3時間の時差が生まれる。そのため、これまでナイターを終えた後、次の遠征地に到着したら早朝5時だった、というケースがしばしば発生。選手の身体への負担はもちろんだが、精神面での負担も危惧されていた。

 そのため、選手会では移動疲れと睡眠スケジュールの乱れを避けるために、試合開始時間の変更を要請。その結果、移動日に予定されている試合は、試合後にどちらかのチームが2時間半以上のフライトを要する移動をする場合、通常のナイターよりも早い試合時間を設定しなければならない、と決められたそうだ。また、新協定では、2時間半以上のフライトを伴わない場合でも、いずれかのチームが前日に別の都市でナイターをプレーしたら、翌日の試合は通常のデイゲームよりも遅い時間に開始しなければならない、というルールも決められたという。

 日本では想像しがたいメジャーならではの問題。2018年からは日本での中継時間も大幅に変更されることになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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