Bクラスから大型FA補強 金本阪神は14年前の再現Vなるか

Bクラスから大型FA補強 糸井加入でV再現なるか

 金本政権2年目となる2017年の阪神。かつて広島からFA移籍し、チームを優勝に導いた金本監督は今オフ、オリックスからFA宣言した糸井嘉男外野手の獲得に成功した。この状況は、18年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた2003年と重なる。

 2002年オフ。星野政権1年は4位に終わり、大幅な血の入れ替えを行った。目玉は当時、広島からFA宣言した金本だった。翌年は3番でフル出場し、走攻守でチームを牽引。赤星、今岡のつなぎ役として打率.289、19本塁打、77打点をマークした。

 あれから長い時を経て、自身が監督として迎えた2016年、「超変革」をスローガンに掲げて勢いのある若手を積極的に起用し、経験を積ませた。だが、藤浪、鳥谷ら主力の不振もあって4年ぶりのBクラス(4位)に終わり、今オフはオリックスからFA宣言した糸井獲得に乗り出した。「初めての恋人」というラブコールで、指揮官自身がかつて受けたような猛アタックで口説き落とした。

 これにより、外野陣は球団新人最多安打記録(136安打)をマークした高山、日米通算2000安打、自身2度目のサイクル安打を記録したベテラン・福留、そして走攻守で衰えを知らない糸井と鉄壁の布陣となった。内野には鳥谷から遊撃のレギュラーを奪った北條、一発のある打撃が魅力の原口といった若手も成長。ここ数年、タイガースにはなかった若手、中堅、ベテランが見事に融合したチームが完成した。

 Bクラスに終わり、オフにFAで走攻守そろった一線級を獲得―。優勝を待ち望んでいる虎党も、14年前の再現を期待しているはずだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY