斎藤佑樹も阻まれた春の壁 指揮官が感じる、かつてない「早実の強さ」とは

「私の想像を超えた」…指揮官が感じる、かつてない「早実の強さ」とは

 第89回センバツ高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校が発表され、早実(東京)が4年ぶり21度目の出場を決めた。王貞治氏(現ソフトバンク会長)を擁した1957年以来、60年ぶりの優勝を目指す今大会。今秋ドラフト目玉候補の主将・清宮幸太郎内野手(2年)を中心として頂点を狙うが、個の力だけでは勝ち抜けないのが高校野球だ。果たして、チームとして戦える力はいかほどなのか。自身8度目の甲子園となる和泉実監督は、今までにない“ある強さ”を感じているという。

 4年ぶりの春の吉報が届いた後の会見。清宮と並んで座った指揮官は「秋の大会を生徒たちが頑張った姿を思い出したし、素直にうれしい」と胸の内を明かした。

 秋は3番・清宮幸太郎と1年生4番・野村大樹を中軸に据えた強力打線を形成し、東京大会決勝で日大三を破って優勝。明治神宮大会でも準優勝を成し遂げたが、前評判は決して芳しくなかった。課題は明確で、投手力。15年夏の甲子園でも登板した服部雅生は以降、故障に苦しんだ。

 秋も赤嶺大哉、中川広渡、池田徹ら1年生投手をやりくりしながらの戦いぶりで、打線とは対照的に絶対的なエースは生まれなかったが、なんとか勝ち抜いた。「思う以上に生徒たちが力を出した。僕の想像を超えた、良い成績を出してくれた」という和泉監督の言葉は本音だろう。

 それでも、全11試合を戦った中で、指揮官は現チームの強さを見て取っていた。

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