侍は「指名投手枠」使用せず 小久保監督が明言「怪我以外の入れ替えしない」

中日の北谷キャンプ視察の指揮官、WBC“新ルール”を使わない方針明かす

 野球日本代表「侍ジャパン」の小久保裕紀監督が8日、中日の沖縄・北谷キャンプを訪問した。今キャンプ初めて行われたシート打撃では、侍ジャパンに選出された平田良介外野手が満塁アーチを披露。2大会ぶりの優勝を狙う指揮官は「チャンスに強い打者」と目を細めた。

 侍ジャパンの権藤博投手コーチと視察に訪れた小久保監督は、同じく代表入りした岡田俊哉投手のブルペン投球を見学。「ボールも含めて対応はさほど心配していなかったが、しっかり腕が振れていた」と順調な仕上がり具合を確認した。岡田を選出した理由は「(昨年11月の)強化試合で、非常に難しい場面で非常にいい結果を残した」こと。その勝負強さを買い、本番での起用法は「正直言うと、何でも屋。緊急事態の登板であったり、試合が進む中での中継ぎ。ブルペンにおそらく一番長くいる役割だと伝えました」と明かした。

 シート打撃とはいえ、監督の“御前”で満塁アーチを右翼へ叩き込んだ平田については「身体の状態さえよければメンバーに入れると、かなり前から伝えていた」と信頼が厚い。「短期決戦で集中できる強さがある。走者を進める時も対応できる打撃ができる」と絶賛した。

 7日(日本時間8日)、第4回WBCの特別規定が発表され、大会中に登録投手の入れ替えが可能となる「指名投手枠」制が新たに採用されることになった。だが、小久保監督は「怪我以外の選手の入れ替えはしません。スタートしたメンバーで勝ち上がって、そのメンバーと共に優勝したい」と、選ばれた28選手と戦い抜く決意を語った。22日から宮崎で始まる合宿を経て、結束を高めたチームで頂点を目指す。

【了】

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY