キューバ主砲デスパイネ、侍Jが攻略するには 「デスパイネシフト」も有効か
高め、またストレートを痛打…気になる対戦成績も
最後に、気になる対戦成績があったので挙げておく。キューバ戦の救援待機が濃厚と伝えられている則本昂大(楽天)は、過去3シーズン、デスパイネと31打席対戦し、11安打3本塁打2四球9奪三振と非常に分が悪い。
3本の本塁打はいずれも高めに浮いた変化球であった。ハイボールヒッターのデスパイネにとっては絶好のボールだったのかもしれない。また、本塁打を除く8安打はすべてストレートを弾き返されたものだった。44球投げたストレートで空振りを奪ったのはわずか2球。デスパイネは則本との対戦において、先ほど示した特徴どおりの、スピードボールへの対応力も見せていた。
31打席という限られたケースの統計ではあるが、気にはなる。やはり、最大限の注意を払うべき打者であるのは間違いないようだ。
【了】
DELTA●文 text by DELTA
DELTA プロフィール
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2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える セイバーメトリクス・リポート1~5』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『Delta’s Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(http://1point02.jp/)も運営する。