侍、延長タイブレーク制し2次R白星発進! 中田3戦連発&11回V打で蘭撃破

9回2死から同点も…執念9人継投で4時間46分の死闘制し、決勝Rへ前進

 野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦。1点リードの9回2死から同点に追いつかれながら、今大会初のタイブレークとなった延長11回に中田翔内野手(日本ハム)が決勝の2点タイムリー。8-6で難敵オランダを撃破し、決勝ラウンド進出へ白星発進となった。

 先制したのは侍ジャパンだった。オランダの先発はソフトバンクが誇る助っ人右腕バンデンバーク。侍打線は2回先頭中田が三塁線を破る左翼二塁打で出塁すると、坂本の送りバントで三進。山田が四球を選んで1死一、三塁とすると、続く秋山が左翼へ犠飛を放ち、1点先制に成功した。

 日本の先発・石川は、2回にJ・スクープに左翼へ同点弾を運ばれるが、最少失点で切り抜けた。

 試合が振り出しに戻った3回、侍打線が再びバンデンハークに襲いかかる。1死から菊池がボテボテの打球が三遊間に転がる間に全力疾走で出塁。青木も三塁内野安打で続き、1死一、二塁とする。4番・筒香はハーフスイングで空振り三振に倒れるも、続く中田が3試合連続となる勝ち越し3ランをレフトスタンドへ。球場のボルテージは一気に上がった。坂本が四球、山田が左前打で一、二塁とすると、秋山が2打席連続適時打をセンターへ運び、4点差とする。

 だが、3回裏に石川が捕まる。1死からRa・オデュベルに右翼へ二塁打を運ばれると、続くシモンズの右前打で1失点。続くプロファーが放った一塁線への強烈な打球を中田が弾いて一、三塁とすると、3番・ボガーツの右犠飛で1失点。さらに、2死二塁で打席に立ったヤクルトのバレンティンに、左翼ポール直撃の特大2ランを浴び、同点に追いつかれた。

 5回、日本は先頭・坂本がオランダ3番手・マルティスから中前打を放って出塁すると、2死三塁から小林が泳ぎながらも外角スライダーをセンター前に運び、1点を勝ち越した。

 直後の5回裏、日本の3番手・千賀は先頭から2連打で無死二、三塁のピンチを招くが、3番・ボガーツを見逃し三振、バレンティンを空振り三振、グリゴリアスを一ゴロに仕留め、大きな窮地を脱した。

 6回も得点圏に走者を背負いながら千賀が無失点で切り抜けると、7回は二塁・菊池の超美技に助けられながら、松井と秋吉が無失点リレー。8回には6番手・宮西が1死満塁のピンチを作って降板するが、マウンドを継いだ増井がRa・オデュベルを空振り三振、シモンズを遊ゴロに仕留め、オランダ反撃の芽を摘んだ。

 1点リードのまま迎えた9回のマウンドには則本が登場。しかし、四球と安打で1死一、三塁のピンチを招くと、2死からスクープに二塁への適時内野安打を浴びた。勝利まであと1人から試合を振り出しに戻され、試合は延長戦に突入した。

 10回。1死から連打と敬遠で1死満塁のチャンスを作ったが、青木がまさかの二ゴロ併殺。絶好の勝ち越し機を逃し、11回から今大会初のタイブレーク(無死一、二塁から攻撃開始)に入った。

 11回。先頭の鈴木が犠打で1死二、三塁とすると、5番・中田が左前へ2点タイムリー。ついに勝ち越すと、その裏を締め、9人の継投で4時間半を超える死闘を制し、2次ラウンド白星発進を飾った。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY