「NEW涌井」披露 ロッテ開幕投手が5回1失点 監督「ああいう形はなかった」

万全の60球「試すことは終わった」、25日巨人戦から中5日で8度目大役へ

 3年連続で開幕投手を担うロッテ・涌井秀章投手に、新たな投球パターンが加わった。18日のオープン戦・巨人戦(ZOZOマリン)に先発。60球を投げ、5回3安打1失点(自責0)で随所に「ニュー涌井」を垣間見せた。

「ボールの質の面で物足りなさはあったが、テンポを含めてまずまず。(カウント)3-2から三振を奪ったフォーク。ああいうパターンはなかった。使い勝手がある」と伊東監督も認めている。

 4回は三ゴロのマギーに2球、5回は三振を奪った9番河野にもワンバウンドした球を含めて2球。1番立岡には3-2からワンバウンドで空振り三振とフォークは5球。ゴロを打たせるスプリットも何球か投げており、タテとヨコのスライダーを含め、自己最多18勝の目標を公言するエースに、武器は整いつつある。

「フォークが良かった。自分自身でも手応えはあったのではないか。(前回11日のDeNA戦では)緩いカーブを使う意識で、毎回テーマを持ってやっている」と英二投手コーチ。3回1死一、二塁のピンチでは、3番長野を139キロのシュートで詰まらせて遊飛。4番阿部にはスプリットで狙い通り三ゴロに打ち取った。

「前回より良かったんじゃないですか。試すことは終わった。またジャイアンツ戦だけど、気分良く開幕を迎えられるように」と涌井。西武時代を含め、8度目の開幕投手を務める右腕は、オープン戦最終登板の25日・巨人戦(東京ドーム)に100球メドで先発。中5日で31日・ソフトバンク(ヤフオクドーム)との開幕戦に向かう。

【了】

細野能功●文 text by Yoshinori Hosono

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