西武の多和田真三郎と、中日の小笠原慎之介は「NPB史上2位タイ」…何が?
NPB史上わずか11人の“珍記録”
昨年、2人の「大物新人」がプロ入りした。西武の多和田真三郎と、中日の小笠原慎之介。2人の投手は野球の実力でも新人トップクラスだったが、1軍の試合に出場した時点で「NPB史上2位タイ」になったのをご存じだろうか?
何が? 球速? コントロール? 人気?
いやいや、そうじゃない。この2人は「名前の文字数」で史上2位タイの6文字なのだ。「なんだ…」と思われるかもしれないが、毎年この季節に書店に並ぶ「プロ野球選手名鑑」の編集担当者は、彼らの名前を枠に入れる時に、文字を縦に細長くするか、小さくするか、苦労しているはずだ。
氏名が6文字の1軍選手は、2007年にソフトバンク・ホークスの左腕投手、田之上慶三郎が一軍で投げて以来、8年ぶり。過去には、これだけの6文字名前の選手がいた。
1939-40 鈴木田登満留(巨人)外野手 8安打
1942-51 祖父江東一郎(大洋、西鉄、毎日)外野手、投手 32安打 0勝1敗
1962-81 佐々木宏一郎(大洋、近鉄、南海)投手 132勝152敗
1980 大久保美智男(広島)投手 0勝0敗
1990 小野寺在二郎(ロッテ)外野手 1安打
1990-97 今久留主成幸(大洋、西鉄)捕手 3安打
1991 加世田美智久(西武)投手 0勝0敗
1995-00 井手元健一朗(中日、西武)投手 4勝3敗
1996-07 田之上慶三郎(ダイエー・ソフトバンク)投手39勝42敗
2016- 多和田真三郎(西武)投手 7勝6敗
2016- 小笠原慎之介(中日)投手 2勝6敗
全部で11人。みんな歌舞伎役者のような名前だ。
佐々木宏一郎は昭和の時代、アンダースローから繰り出すシュートで野村克也や大杉勝男をのけぞらせた名投手。今久留主成幸は、PL学園で桑田、清原のチームメイト。明治大学を経てプロ入りした。ちなみにNPBでは4文字の名字は「今久留主」だけ。戦後、内野手として活躍した今久留主淳、今久留主功と、その親戚にあたる今久留主成幸の3人だけだ。