日ハム・レアード「オレガ4バンダ!」 V弾で寿司ポーズ「今日から開店」

連敗脱出に導く勝ち越し1号2ラン「今日の勝ちで流れに乗っていける」

 昨季本塁打王の日本ハム・ブランドン・レアード内野手12日、ソフトバンク戦(札幌ドーム)で待望の今季1号を放った。同点で迎えた5回2死一塁で武田から勝ち越しの2ランを左中間スタンドへ。お決まりの寿司ポーズを披露した助っ人は「長い間、閉店していたけど、きょうから開店しました!」とエンジン全開を宣言した。

 今季初勝利を上げた加藤貴之投手、3安打2打点を挙げた近藤健介捕手に続いて、お立ち台に呼ばれると、札幌ドームの興奮が最高潮に達した。開口一番「アリガトウゴザイマス。ソウデスネ、ホントニナガカッタ」と片言の日本語で叫び、白星に飢えていた観衆から大きな拍手を浴びた。

 ヒーローインタビューは爆笑の連続だった。勝ち越し2ランの直前、左翼へ打った大ファウルを振り返り「あのファウルで三振すると思ったけれど、強く振ろうと思って結果ホームランになって良かった」と笑い飛ばした。最後は「オレガファイターズノ4バンダ!」と宣言。故障者が続出する苦しいチーム状況を持ち前の明るいキャラで一気に吹き飛ばした。

 この試合前まで打率.094と低迷し、大ブレーキになっていた。右内転筋筋挫傷で欠場中の中田翔内野手に代わり、前日11日の試合で来日初めて4番に座り、最終打席で左翼線に二塁打を放ったのが、実に16打席ぶりの安打だった。「まだ100%には程遠いが、あれがきっかけになれば」と試合前に話していた思いが通じた。

「この勝ちで流れが変わってくれると思う。これまでも悪い野球じゃなかったが、運がなかった。今日の勝ちで流れに乗っていける」。自らの復活のノロシとともにチームの浮上も予告した。

【了】

石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa

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