広島福井、初勝利も笑顔なし「いい投球ではない」 緒方監督も「反省点多い」

初登板で6回3失点、勝利にも「無駄な四球が多かった」

 広島の福井優也が26日の巨人戦に先発し、6回3失点で今季初勝利を挙げた。背中の張りで出遅れ、今季初登板での勝利となったが、「先制点も取られてそんなにいいピッチングではなかった」と笑顔はなし。それでも「結果的には6回3失点でゲームを作れた。勝ちもついたことで、次にもつながると思う」と視界は次回登板に向いていた。

 緒方監督が「立ち上がりのホームランの後、続けて失点した。(2回の失点は)投手に四球を出してからの失点だったし、反省点は多い」と話したように、2回までに3点を失う苦しい内容だった。福井も「四球を出すことは悪いことではないが、今日は無駄な四球が多かった。大竹さんを歩かせたのは良くなかった。ああいう時ほど冷静なピッチングができるようにしたい」と反省した。

 技術的には「ツーシームでダブルプレーやファールが取れたのが良かった。次はもう少しカーブやカットボールをうまく使えるようになりたい。そうなれば、もう少し余裕を持った投球をすることができるようになる」と課題も明かした。

 福井は「初登板で、変に意識したところはあったが、冷静に投げられた部分もあったし、勝ちもついたので次につながると思う」と手応えも感じたようだった。緒方監督も「次回にまた頑張ってもらいましょう」とローテ入りを示唆した。昨季限りで引退した黒田の後継者に期待される未完の大器のシーズンが、ようやく開幕した。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY