メジャー故障者リスト期間を15日→10日に短縮、現場は歓迎ムードと米報道
開幕から25日間の使用人数は過去4年と比べて12%増
メジャーでは昨年12月に更新された労使協定に基づき、これまで15日間だった故障者リスト(DL)が今季から10日間に短縮された。開幕から約3週間が経過したが、米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトによると、開幕から25日間でDL入りした選手の数は、2013?16年の同時期と比べ、約12パーセント増えているという。
昨年まではDL入りした選手は、15日間戦列復帰できなかった。最後に出場した試合の翌日までさかのぼってDL期間を起算できたが、復帰に2週間を要さない軽傷の選手の場合、数日ベンチに待機するより方法がなく、その場合、チームは事実上“コマ不足”の状況で試合に臨まなければならなかった。
だが、DL期間が10日間に短縮されたことで、チームは軽症の選手をDL入りさせることをためらわず、代替選手を昇格させることで十分な戦力を保てるようになったようだ。記事によれば、今季は開幕から25日間で165人の選手が10日間のDLに入ったそうで、これは2013?16年の同時期が平均147人の選手が15日間のDL入りしたことと比べると、約12パーセント増加しているという。
記事では、マーリンズのマッティングリー監督にインタビュー。監督は「4、5日で復帰するだろうと思っていた選手が、気が付くと9日間も出られず、長期にわたりコマ不足が強いられる。以前よりも選手のDL入りを即断できる。私は前よりいいと思う」と、DL期間短縮を歓迎したそうだ。
フィリーズのマッカニン監督も同意見で、特に軽症の先発投手の場合、DL入りしても一度先発を飛ばしただけで戦列復帰することが可能となり、チームにとって戦力面でのダメージが少なくなるとしたそうだ。
適用されてから日は浅いが、DL期間の短縮はチームの戦力はもちろん、戦略面にも大きな影響を与えることになりそうだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count