イチローは狙えば本塁打を量産できたのか? 米メディアがデータを基に分析

好打者ボットは「いろいろな事を試すことで時間を浪費している選手もいる」と証言

 記事では「これはシンフが高い発射角度で最高のコンタクトを生み出すことができるスイングを形成しているという事実を反映している」と分析。そして「彼はパワーヒッターでホームランを狙うタイプ。ホームランを生み出す最高の角度は20度から30度だ。彼のアプローチは、彼が求める結果、そして彼独自のピークの角度と合致している」と結論づけている。 

 その一方で、42歳のイチローと29歳のシンフを単純比較する無意味さも理解しており、若き日のイチローが105マイル(約169キロ)の打球を常時放ち、フライを打つ回数を増やせば、ホームランの数はそれだけ増えていたという仮説も紹介。ただ、グランドボールヒッターのイチローがフライボールを量産するためには、当然、スイングを大幅に修正する必要が出てくるだろう。そこで、レッズの好打者ジョーイ・ボット内野手の言葉を紹介している。 

「常に新しい打撃のスタイルに挑戦しているために、自分の時間をいたずらに費やし、最高の自分を表現するチャンスを逃してメジャーで成功できず、最高のプレーを見せることができない選手たちを見ると、心配になるんだ。そんなことをしている選手をたくさん見てきた。誰もが美談は話題にするけれど、いろいろな事を試すことで時間を浪費している選手のしょうもない話もたくさんあるんだよ」 

 このように、ボットは打撃スタイルのモデルチェンジを頻繁に繰り返すリスクについて、否定的なコメントを残している。そして、特集ではグラウンドボールヒッターからフライボールヒッターへの転身を試みているアスレチックスのヨンデル・アロンソ内野手のデータを提示。アロンソは、2016年の打撃で一番多い打球の発射角は0度近辺で、発射角と初速のチャートは「イチローに似ている」というが、フライとゴロの割合は1対1.3だったという。 

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