変貌遂げる阪神打線 ルーキー糸原も存在感、静かに進行する“変革”とは
「最も振らないチーム」に変貌した阪神
阪神の得点力を底上げしているBB%の上昇がどのようにして起きているのか、より細かい数字を見ていく。ストライクゾーンに来た球を振った割合、ボールゾーンに来た球を振った割合、それぞれが昨季からどう変化したかを、球団ごとに算出し図示した。
今季は全体的に振らない方向にシフトしている傾向はあるが、その中でも阪神が突出して割合を下げているのがわかる。ストライク、ボールいずれもスイングする割合を下げており、特にストライクゾーンに対しては6ポイント以上のダウンを見せ、12球団で最も「振らない」打線に変貌した。
他球団についても見ていくと、昨季は突出して「振る」打線だったDeNAが、他球団並の数字に戻して来ている。その次に振っていた巨人も、数字を下げ、むしろ「振らない」打線になっている。日本ハムもスイングを控え気味だが、ここには今季打撃に加え、四球奪取でも好調な近藤健介が出場機会を増やしている影響がうかがえる。打線の状態がいい楽天は、ストライクゾーンの球を振る割合はやや上がり、ボールゾーンへの球は見逃すようになっている。好球を選んで安打にしているようだ。