田中将大への批判で波紋、米記者「ダルと英語で会話」も通訳の意義強調

“言葉の違い”にレ軍監督見解「障害よりも刺激に」

 今回の騒動を受けて特集記事を組んだ「ダラス・モーニング・ニュース」はフィリーズに所属するベネズエラ出身のオデュベル・ヘレーラ外野手について、元内野手のマイク・シュミット氏が同日の現地ラジオ放送で同じように言語の壁を指摘するような発言をしたことを紹介。同氏も後に謝罪することになったという。

 これに関して記事では「メジャーリーグベースボールが運営したワールドベースボールクラシックは大成功だった。最も世界で魅力的な選手は日本人だった。他のスター選手軍団はマニー・マチャド、カルロス・コレアやフランシスコ・リンドーアといったような選手だ。そして、我々は未だに“言葉の壁”について話している。リーダーシップについても」と米国中心の発言を嘆いた。

 また記事の中ではレンジャーズの現場の意見を紹介。バニスター監督は記事の中で「(言語の違いで)それほど多くの困難を目の当たりにしたことはない。とにかく、“言葉の壁”と呼ぶのが好きではないんだ。私は“機会”と呼びたい。互いに腰を据えて話す機会なんだ。成長するために、互いに教え合うんだ。クラブハウス内(の異文化や言語)は障害というよりも、刺激になっていると思う」と話しており、言葉の壁を乗り越えてコミュニケーションを図ることでポジティブな化学反応が起こることを指摘している。

 記事を執筆した同紙のエバン・グラント記者自身、レンジャーズに所属するダルビッシュ有投手の例を挙げて、通訳の意義を解説。「ダルビッシュの英語を聞いたことはないだろうが、彼は話す。ほとんど毎日、私に英語で話しかける。彼は通訳を伴ってインタビューに応えることを好むだろうか。イエスだ。質問を取り違えないようにし、また、英語で間違えを起こさないようにするためだ」とレポートしている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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