有望左腕の利き手ライナーキャッチが話題に “究極の選択”でピンチ脱出!?
米マイナーでの“美技”をMLB公式サイトが紹介、「2つの選択肢」で「栄光の道を選んだ」
フィリーズの若手有望株左腕が、利き手でピッチャーライナーを掴み、併殺に仕留めたプレーが話題となっている。MLB公式サイトは“究極の決断”に賛辞を送っている。
20日(日本時間21日)の試合。フィリーズ傘下2Aレディングの救援左腕、オースティン・デービスは、インディアンス傘下アクロン戦の7回から3番手で登板。イニングまたぎとなった2点リードの8回に四球とヒットで1死一、三塁のピンチを招いた。
ここで相手打者のライナーが体の左側を襲った。抜ければセンター前ヒットで1点差に迫られる場面。しかし、ボールを投げ終えたばかりの左手を差し出すと、なんとそのまま素手でキャッチした。打球が抜けると判断した走者は飛びしたていたため、すぐに一塁に送球し、併殺でピンチを脱出した。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は「フィリーズの若手有望株オースティン・デービスが利き手でライナーを掴みダブルプレーを開始」とのタイトルで特集。このプレーについて「救援投手オースティン・デービスは即決を要する費用便益分析(費用とそれによって得られる便益を評価し比較すること)の場面に出くわした」と面白おかしく紹介している。
記事では「デービスには2つの選択肢があった」と指摘。「素手でボールを捕りダブルプレーを開始するが、利き手で素手キャッチをするリスクを冒す」「利き手を守るが、6-4の場面でイニングの続行を許す」。その結果として「デービスは栄光の道を選んだ」というのだ。
「1死で同点の走者を塁に置き、デービスはダブルプレーを開始。彼の捕球と送球はファイティンにとって有利な結果をもたらしたかもしれない。たとえ費用便益分析を行う十分な余裕がなくても、デービスの敏感な反応は彼を的確でかつ面白い決断へと導いたのだった」
このように、咄嗟の判断で飛び出した美技を称えている。この回を無失点で切り抜けたレディングは、そのまま6-4で勝利。デービスの素手キャッチは、まさに白星をもぎ取るビッグプレーだった。