米で珍事発生、空飛ぶバットに気を取られて先制点、爆笑実況「冗談だろ?」

フィリーズ・ブランコ【写真:Getty Images】
フィリーズ・ブランコ【写真:Getty Images】

パイレーツ一塁手ベルが空飛ぶバットに気を取られ…

 6日(日本時間7日)に行われたパイレーツvsフィリーズで、客席に飛び込んだバットに気を取られた一塁手が捕手からの送球を見過ごし、一塁走者がホームまで生還するという、世にも珍しいハプニングが起きた。まさかの出来事にパイレーツのハードル監督は「あんなの見たことがない。43年間この野球界にいるし、その前も野球をプレーしていたが、あんなプレー初めてだ」と、開いた口がふさがらなかったという。球団公式サイトが伝えている。

 珍事が起きたのは、0-0で迎えた3回裏、フィリーズの攻撃時だった。先頭ナップが四球で無死一塁としたところで、続くブランコは1ボールから2球目97マイル(約156キロ)速球をフルスイングで空振りした。すると、ブランコの手から勢い余ってバットが離れ、一塁スタンドに向かって一直線に飛んでいった。

 バットの行方を見守ったのは、客席に座るファンだけではなかった。パイレーツの一塁手ベルもバットに目を奪われた1人。一塁スタンドに正対し、バットがファンに当たらなかったか心配そうに見ていたが…。その時、ベルの目の前を何かが猛スピードで通り抜けた。何かの正体は…なんと、捕手ディアスが、やはりバットに目を奪われ、一塁ベースから離れていた一塁走者ナップを刺そうと投げた送球だった。

 現実に引き戻されたベルは、右翼ファウルゾーンに転がるボールを追いかけようとするが、時すでに遅し。実は右翼手ポランコもバットに気を取られて、転がるボールを取りに向かうのが遅れた。この間にナップは全速力で二塁を回ると、三塁ベースも蹴って、一気に生還。先制のホームを踏んだ。

 この珍事に笑いを堪えきれなかったのは、フィリーズのラジオ実況チームだ。

「ブランコがスイングした。バットが手を離れて一塁スタンドに飛んでいきます。アハハ、ディアスが一塁に投げたぁぁ。アハハ、なんてことだ。ベルはボールを見ていなかった。アハハ。あぁ、ボールは遙か彼方ライトの角まで…アハハ。ナップははるばるホームまで戻ってきました、アハハ」

 爆笑が止まらない実況チームは「冗談だろ?」「え?っ!?」と悲鳴を上げながら、前代に未聞の珍事を伝えた。

 驚きを隠せなかったのは、実況チームだけではない。パイレーツのハードル監督も、試合後驚きを通り越し、あきれ顔だったようだ。1975年ドラフトでロイヤルズ入りしたハードル監督は「あんなの見たことがない。43年間この野球界にいるし、その前も野球をプレーしていたが、あんなプレー初めてだ」と話したという。

 だが、直後の4回にベルが16号2ランを放ち、パイレーツは逆転に成功。ポランコも7号ソロで続き、6-3で勝利を飾った。

【動画あり】空飛ぶバットに気を取られて先制点…米で起きた"珍事"が話題に

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