広島、2位と9差 バティスタ代打逆転弾「タクローさんに本塁打を狙え、と」

広島のサビエル・バティスタ【写真:荒川祐史】
広島のサビエル・バティスタ【写真:荒川祐史】

野村の代打で大仕事、左翼席を大きく越える一発に“自画自賛”「かなり飛んだ」

 広島は10日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に5-1で勝利した。先発の野村が7回まで1失点と好投したが、打線は6回までDeNA先発・今永の前に無得点。ビハインドのまま、野村に代打が出たが、その代打のバティスタが逆転2ランで試合をひっくり返し、野村に5勝目が転がり込んだ。

「高く来る球だけを狙っていた」というバティスタ。「打った瞬間にわかった。かなり飛んだので、ゆっくり走ったよ」。レフトスタンドを大きく越える逆転の一発となった。

 代打で打席に入る前に「タクローさん(石井打撃コーチ)にホームランを狙え、と。ただ、バックスクリーンを狙えと言われたけどね」と笑ったバティスタだが、「調子は上がっている。代打よりも本当はレギュラーがいい。今はみんな状態がいいから仕方ないけど、先発で出たらチャンスを生かしたい」と、スタメンへの意欲を見せた。

 7回1失点で5勝目を挙げた野村は、「まだまだ投げられたけど、チャンスで(打順が)回ってきたので。そうでなかったらそのまま打席に入った」と98球での降板を振り返ったが、その代打のバティスタが最高の結果を出した。「前回は長打を打たれたので、今日はなんとかゴロを打たせようと思って低目に投げた。6回は連打されたが、(守備陣に)しっかり守ってもらった」と満足そうだった。

 昨季最多勝の野村だが、今季はなかなか勝ち星がつかない試合が続いている。「カードの頭に投げるので、いいピッチャーと当たるので、仕方ないところもある」としながらも、「なるべく最少失点に抑えることを心がけている」という言葉通りの投球が勝ち星につながった。

 今季2敗と苦手にしている今永を助っ人の一発で攻略し、エースの好投で2位に1ゲーム差と肉薄していたDeNAに快勝。試合のなかった阪神とのゲーム差は「9」まで広がった。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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