イチロー特大アーチは同僚驚嘆の一発「打ちたい時にいつでも打てる感じ」

右中間スタンド最深部に代打決勝弾を放ったマーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】
右中間スタンド最深部に代打決勝弾を放ったマーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】

ダブルヘッダー1戦目の均衡破る一発「選手起用の自由度を上げてくれた」

 22日(日本時間23日)敵地で行われたフィリーズとのダブルヘッダー第1試合で、マーリンズのイチロー外野手が代打出場し、3号決勝3ランを放った。3-3の均衡を破る一発に、マッティングリー監督は「イチのホームランは大きかった。選手起用の自由度を上げてくれた」と感謝。主砲スタントンやオズナにも一発が飛び出すなど、チームは12-8で勝利した。

 メジャーならではのダブルヘッダーが開催されたこの日。1日2試合することを考えると、第1試合はできるだけ戦力を温存しておきたい。だが、第1試合は7回を迎えて3-3と拮抗。どちらに転んでもおかしくない試合展開で流れを引き寄せたのは、ベテランの一発だった。

 7回1死一、二塁で代打出場したイチローは、フィリーズ先発ノラから今季3号となる3ランを右中間スタンド最深部に叩き込んだ。飛距離432フィート(約132メートル)の大飛球で勢い付いたマーリンズ打線は、主砲スタントンの46号ソロ、オズナの28号2ランなども飛び出し、12-8で白星を飾った。

 試合後、地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」のインタビューに答えたマッティングリー監督は、メジャー最年長野手の自身2度目となる代打アーチに「イチのホームランは大きかった」と感謝。3点リードを得たことで、2試合目を考えた上で「選手起用の自由度を上げてくれた」と言葉をつないだ。

 初球ではバントをしそうな構えも見せたが、指揮官は「それはヒットにつなげるため」と送りバントを意図していたわけではないと話し、「併殺はないと考えたので、自由に打たせることにした」と“グリーンライト”で打席に送ったことを明かした。その結果が約132メートルの特大弾という最高の結果につながった。

 この日先発を務めたストレイリーは、スタントンの一発を凌ぐ飛距離を出したイチローのアーチに「彼が打球を遠くに飛ばせることはみんな知っているよ。素晴らしい一打だった」と大絶賛。「打ちたい時にいつでも打てる感じすらする」と、“ウィザード(魔法使い)”の愛称も持つイチローの打撃に心酔した様子だったという。

 自身2度目の代打アーチは、ロス・グロードが持つ球団最多代打安打記録に並ぶ今季21本目の安打となった。チームは2連勝で、ついに借金は1。歴史を刻みながらチームを勝利へと導いていく。

(Full-Count編集部)

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