7回零封15Kの田中将大、女房役も舌巻く快投「ミットをほぼ動かさなかった」

ブルージェイズ戦に先発したヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
ブルージェイズ戦に先発したヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

ピンポイントの制球で三振の山を築く

 短期決戦のプレーオフを目前に控え、29日(日本時間30日)本拠地ブルージェイズ戦で7回3安打15奪三振で無失点の快投を披露したヤンキース田中将大投手。レギュラーシーズン最後の登板で見せた文句なしのパフォーマンスは、チームはもちろん田中にとっても大きな自信につながる登板となったはずだ。この日バッテリーを組んだロマイン捕手は、日本人右腕が見せた抜群の制球について「ミットをほぼ動かさなかった」と舌を巻いた。

 伸びのある速球を打者に印象づけ、切れ味鋭いスプリットとスライダーでバットを振らせた。この日奪った15三振のうち、スプリットで9奪三振、スライダーで4奪三振。今季はなかなか安定せずに苦しんだスプリットに関して、女房役のロマインは「変化に関しては、これまで見た中でも最高だった」と絶賛した。

 スプリットやスライダーといった変化球の効果を増大させるのは、速球の出来だ。伸びのある速球を打者に警戒させながら、変化球でバランスを崩す組み立てが奏功。今季は影を潜めていた抜群の制球力が戻り、ロマインも「ほとんど狙い通りの場所にフォーシームを投げていた。僕はミットをほぼ動かさなかったよ。ここ最近ではベスト。あらゆる球種をプレートの両端に投げ分け、打者を攻め立てる姿を見られて何より。受けていて楽しかったよ」とエース復活を喜んだ。

 今季は30試合に先発し、投球回は178回1/3で13勝12敗、防御率4.74、194奪三振、被本塁打35という成績だった。浮き沈みの激しいシーズンで思うようにチームに貢献できなかったが、プレーオフでは勝負強さをいかんなく発揮して、チームを頂点へ導きたい。

(Full-Count編集部)

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