西武エース菊池がCS初登板で完封勝利、緊張なく「ワクワクしていました」

王手をかけた第2戦の役割は「遅刻せずに球場に来るくらいですね(笑)」

 西武の菊池雄星投手が、圧巻の完封ショーを演じた。14日、本拠地メットライフドームで行われた楽天とのクライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージ初戦で先発マウンドに上がると、今季レギュラーシーズンで8戦8勝だった楽天打線を、この日も封じ込んだ。自身CS初登板で9回を散発5安打に抑える完封勝利を挙げ、試合後のお立ち台では「かなり初戦が大事だと話していたので、嬉しいです」と表情を緩めた。

 お得意様は、ポストシーズンでもお得意様だった。初回先頭の茂木に左前安打を許したが、立ち上がりから150キロ超の真っ直ぐを連発し、ペゲーロ、ウィーラーを連続三振に切って無失点で切り抜けた。初回に2点、3回に5点と味方打線から大量リードをプレゼントされると、「全体的に良かったですし、野手の人が援護してくれたので、伸び伸び投げられました」と、気負うことなくアウトを積み重ねた。

 4回には、この唯一のピンチと言える2死満塁を招いたが、岡島を一ゴロに打ち取って窮地を脱出。1人で9回を投げ抜き、5安打無失点と、大一番でほぼ完璧な内容。CS初登板だったが「(則本さんより)絶対に先にマウンドを降りたくないという気持ちで投げました。プレッシャーはなく、ワクワクしていました」と強心臓ぶりを発揮。ペナントレースで8戦8勝、防御率0.82だった楽天をまたしても封じ込め、対楽天は昨季から12連勝となった。

 2007年にCS導入後、パ・リーグではファーストステージ、ファイナルステージどちらも初戦を勝ったチームが、必ずそのステージを突破している。「何とかいい流れでバトンを渡したかったので、いい形で終われて良かったです」と語った菊池。最後に、王手をかけて迎える2戦目に向け、役割を問われると「何もできないんですけど…。遅刻せずに球場に来るくらいですね」と笑いを誘い、スタンドを埋めたファンからの歓声を浴びていた。

(Full-Count編集部)

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