アストロズ中堅手が超美技で失点危機阻止「生涯最高のキャッチ」と自画自賛

スーパーキャッチを披露したジョージ・スプリンガー【写真:Getty Images】
スーパーキャッチを披露したジョージ・スプリンガー【写真:Getty Images】

抜ければ長打の打球を完璧なタイミングでスーパーキャッチ

 アストロズは20日(日本時間21日)、本拠地で行われたヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦に7-1と快勝。対戦成績を3勝3敗の五分に戻し、リーグ優勝に逆王手を掛けた。先発バーランダーが7回5安打8奪三振無失点と快投したが、3点リードの7回、大量失点の危機を迎えたサイ・ヤング右腕を救ったのは、中堅スプリンガーの超ファインプレーだった。

 序盤は投手戦の様相を呈したが、アストロズ打線は5回にアルトゥーベの2点タイムリーなどで3点を先制。マウンド上のバーランダーを援護した。快投を続ける右腕は6回に2死一、二塁を無失点としたが、7回に先頭からの2四死球などで1死一、二塁の大ピンチを迎える。

 打席に立つのは、2015年球宴の本塁打競争で優勝しているフレイザー。初球をファウルした後の2球目96マイル(約154キロ)速球を捉えると、打球は大きな放物線を描きながらセンターへと飛んだ。長打は間違いなし。あわや同点ホームランかという当たりだったが、打球から目を切らずに追い続けた中堅スプリンガーがフェンス際でジャンプ。完璧なタイミングで差し出されたグラブに、打球はスッポリ収まった。捕球できなければ、走者2人が生還し、1点差に追い上げられたかもしれない重要局面で飛び出したスーパーキャッチに、マウンド上のバーランダーは両拳を天に突き上げ喜んだ。

 試合後、美技について問われたスプリンガーは「球場の形状をよく知っているし、取れると思った。素晴らしい投球を続けていたバーランダーに少しでも貢献できてよかったよ」と満面の笑み。「生涯最高のキャッチ。今のところはね」と、試合の流れを食い止めた超美技を自画自賛した。

 2011年ドラフト1巡目(全体11位)でアストロズ入り。アルトゥーベ、コレアらと並び、チーム再建の核として期待される逸材だ。豪快なスイングが持ち味の打撃は、今シリーズは湿りがちだが、守備で勝利に貢献した。

 本拠地で2連勝しながら、敵地でまさかの3連敗。完全にヤンキース寄りだったシリーズの流れを、チーム一丸の勝利でたぐり寄せた。悲願のワールドシリーズ進出まで、あと1勝。試合を救った超美技をきっかけに、第7戦は攻守で大暴れする。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY