アストロズ監督の脳裏に刻まれた田中将大の快投、ダル警戒度アップに影響

ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

「ポストシーズンでは予測不可能」とレギュラーシーズンとの差を実感

 27日(日本時間28日)のワールドシリーズ(WS)第3戦でドジャース右腕ダルビッシュ有投手を迎え撃つアストロズのAJ・ヒンチ監督。戦いの舞台となるミニッツメイドパークで、日本人右腕は通算6試合先発で4勝1敗、防御率2.16の好成績を残しているが、レギュラーシーズンとポストシーズンは別物だという持論を示している。その根拠に挙げたのが、リーグ優勝決定シリーズで圧倒されたヤンキース田中将大投手のピッチングだった。MLB公式サイトが伝えている。

 アストロズにとってダルビッシュは馴染み深い好敵手。今季途中まで同地区の強豪レンジャーズのエースとして君臨したダルビッシュとは、これまで14試合で対決。5勝5敗と星を分け合っているが、ポストシーズンでは過去の成績は当てにならないことを身を持って知った。知将ヒンチの脳裏に焼き付いているのは、リーグ優勝決定シリーズ第5戦で直面した「TANAKA」の悪夢だ。

「ポストシーズンでは、これまで以上にゲームプランやアプローチが予測不能になる。過去にこの選手はこんな投球をしてきた、と言うことは可能だが、いざ試合になると全く違うボールを投げてくる。我々はニューヨークで、タナカに思い知らされたよ」

 今季レギュラーシーズンは、5月14日の対決で1回2/3に8得点と田中を打ち込んでいたアストロズ打線だが、リーグ優勝決定シリーズ第5戦では田中は7回3安打1四球8奪三振の快投を披露。アストロズのエース、カイケルとの投げ合いに勝ち、シリーズの流れ一変させた。この時、田中が見せたピッチングはレギュラーシーズンのものとは全く違ったと指揮官は振り返っている。

 田中と同様に、ダルビッシュもポストシーズンで快投を続けている。豪打で鳴らすダイヤモンドバックス、カブスを相手に、いずれも敵地で2戦2勝、防御率1.59、14奪三振の成績だ。アストロズにとって勝手知ったる相手とはいえ、ポストシーズン効果を考えるとまったく別人と戦う準備をしておく必要がありそうだ。

「彼にとっても重要な先発になる。最高の状態で仕上げてくると思うよ」と語ったヒンチ監督。まったく別の姿を見せつけられたタナカの悪夢再びとなるか。ドジャースファンは、敵将の記憶に刻み込まれるような力投をダルビッシュに期待している。

(Full-Count編集部)

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