対照的なホークスとDeNAが接戦、熱戦、激戦――日本シリーズを振り返る
負ければ終わりの一戦でDeNAドラ1が快投
【10月31日 第3戦 横浜スタジアム】
●横浜DeNA 2-3 ◯福岡ソフトバンク(ウィーランド-武田)
日本シリーズ第3戦は、内川の適時二塁打で福岡ソフトバンクが3戦連続となる先制。先発の武田は制球に苦しんだが、女房役の高谷が2度盗塁を刺し、さらに決勝打となる2点適時打をも放った。スコアは3-0となり、福岡ソフトバンクが試合の流れを完全に掌握したかと思われたが、中盤からの横浜DeNA打線の気迫は見事だった。ロペスの一発で2点差に迫り、6回裏には柴田がファウルで粘って四球を選び、1死満塁となる。そして2死満塁から、倉本が11球粘った末に執念のヘッドスライディングで適時内野安打。スコアは3-2となり、なおも横浜DeNAの一打逆転の好機が続く。だがここは桑原の良い当たりを中村晃が好捕し、紙一重で反撃を阻止した。以降はモイネロ、岩嵜、サファテからなる「勝利の方程式」が1点リードを死守し、福岡ソフトバンクが横浜DeNAの執念を振り切る。3連勝を果たし、日本一に王手をかけた。
【11月1日 第4戦 横浜スタジアム】
◯横浜DeNA 6-0 ●福岡ソフトバンク(濱口-和田)
福岡ソフトバンクは勝てば日本一、横浜DeNAは負ければ終わりの第4戦。この大一番を支配したのは間違いなく横浜DeNAの大卒ルーキー・濱口だった。大ベテランの相手先発・和田と堂々と投げ合い、直球とチェンジアップを駆使してなんと8回途中までノーヒットノーラン。日本シリーズでルーキーが6回以上を無失点に抑えたのは史上初のことである。濱口の歴史的熱投に応え、横浜DeNA打線も2本塁打を含む6点の援護。福岡ソフトバンクは、今宮が客席に飛び込んでファウルボールを好捕する超ファインプレーを見せたものの、最終的に2安打に抑え込まれて完封負けを喫した。