練習メニューに「補食」? 日本一ホークス、さらなる進化へ“キャンプ改革”
秋季キャンプで昨年とは違った取り組み
2年ぶり8度目の日本一に輝いたソフトバンク。来季の連覇に向けて動き出している。来季の新戦力となるべき若手を中心したファームの選手たちは、1軍が日本シリーズを戦っている最中の2日から、宮崎で秋季キャンプを実施している。
7日からは日本シリーズで40人枠に入っていた笠谷俊介投手、9日から侍ジャパンの合宿が控えている甲斐拓也捕手、上林誠知外野手が合流。第3クールが始まる11日には一部の主力組、そして工藤公康監督もキャンプに合流する予定となっている。
この秋季キャンプ。例年とは違う、ちょっと変わった取り組みが取り入れられていた。
その1つが、投手陣の練習メニューの流れだ。通常は、ウォーミングアップから始まり、キャッチボールを行うと、ブルペンでの投球練習、ランニングと進み、体幹や個別に与えられる強化メニュー、そしてウエートトレーニングをこなして、1日は終わる。
それが、この秋季キャンプでは、いつまで経ってもキャッチボールを始めない選手たちがいた。ウォーミングアップが終わると、投手陣はそのままランニングメニューを行う多目的広場へ。そこから体幹や強化のメニューを行う。そこからようやくキャッチボールが始まり、この7日は、そこから高橋純平や田中正義といった面々が立ち投げ程度ではあるものの、ブルペンでの投球練習に入った。
この流れについて、この日からキャンプに加わった倉野信次投手統括コーチは「トレーニングによって鍛えたものを野球の動きに繋げるためです。春はシーズンに向かうために、どうしても技術系が重視されるけど、秋は体を作ることができる」と説明する。鍛えた肉体も、野球の動きに結びつけられなければ、力は発揮できず、怪我などに繋がりかねない。トレーニングを、野球の動きに結びつけるための試みだという。