「日大三バッテリー」の話題性にとどまらない ロッテ26歳右腕に飛躍の予感
シーズン終盤で結果、確かな成長の跡
そして迎えた2年目の今季は、ドラフト1位ルーキーの佐々木投手や、先発への再転向が決まった西野投手らが新たにローテーション争いに加わり、先発の枠をめぐる競争が激化。関谷はなかなか登板機会を手にすることができず、開幕後チームが不振に陥っている中でもファームでの調整を続けることになる。
関谷の今季初登板は、5月28日のオリックス戦。この試合では敗戦投手にこそなったものの、6回2/3を投げて2失点と好投した。しかし、直後に再び2軍での再調整が決定、次にチャンスを与えられた7月12日の埼玉西武戦では4回途中4失点と試合を作ることができず。降板と同時に、女房役の吉田もベンチに下がった。
3度目の登板となった8月24日の楽天戦でシーズン初勝利。同31日のオリックス戦では5回6失点と再び崩れてしまったが、9月7日の埼玉西武戦で7回3失点(自責点2)と復調を感じさせる投球を見せ、さらにその後2試合連続でクオリティ・スタート(6回以上を自責3以内))を達成する。勝ち星にこそ恵まれなかったが、昨季は不振に陥ったシーズン終盤で結果を出し、確かな成長の跡を感じさせた。
シーズン最後の3試合は中継ぎとして起用され、3試合4イニングを無失点に抑えて1勝1ホールド。トータルでは10試合に登板して2勝4敗1ホールドと負け越したが、昨季は5点台後半だった防御率は3.80に大きく改善されている。
関谷が先発する試合で、吉田がマスクを被る「日大三高バッテリー」を見る機会も増えてきたが、そういう話題性を持つ存在だけにとどまるわけにはいかないだろう。井口新監督が采配を振るう来季は、開幕1軍の座を勝ち取り、1本立ちを果たすことができるか。アマチュアでエリート街道を歩いてきた右腕にとって、真価が問われる1年となる。