「クォ・ジュンリン」で再出発する西武右腕 名投手にあやかる過去との決別

西武・郭俊麟 【写真:(C)PLM】
西武・郭俊麟 【写真:(C)PLM】

「オリエンタル・エクスプレスの再来」と謳われ、来季で4年目を迎える西武・郭俊麟

「オリエンタル・エクスプレスの再来」と謳われて3年。埼玉西武の郭俊麟投手が、2つの変化を迎えている。同姓の名投手にあやかった背番号・登録名と決別する選択からは、現状を打破しようという明確な決意が見て取れるだろう。

 郭は、国立台湾体育運動大学時代に台湾代表として活躍。国際大会における実績と若さに期待をかけられ、2014年オフに埼玉西武に入団した。「西武の郭」といえば、来日1年目からノーヒットノーランを達成し、2度のリーグ最高勝率に加えてシーズンMVPの受賞経験を持つ「オリエンタル・エクスプレス」こと郭泰源氏を想起するだろう。その泰源氏から指導を受けたという郭も、入団会見では目標とする投手として泰源氏の名前を挙げ、「彼のマウンドでの投げっぷりを真似して、立派な選手になりたいです」と抱負を語っていた。

 郭には泰源氏の入団時と同じ背番号「12」が与えられ、150キロを超える快速球と台湾代表における実績から、かつての名投手の再来として期待が寄せられた。しかし、1年目となる2015年から多くのチャンスを与えられながら、17度の先発を含む21試合に登板して3勝7敗、防御率5.31。79回2/3で10本塁打を浴びるなど持ち前の球威が通用せず、苦しいシーズンを送ることになった。

 翌シーズン以降も苦闘は続き、2016年には先発登板が3試合にとどまる。そこでも5回4失点、1回2/3で8失点、2回1/3で4失点(自責点3)と、試合を作れず。中継ぎでの登板を合わせても12試合で0勝3敗、防御率8.46と、さらに数字を悪化させてしまった。辻監督の下で新体制が始動した今季は、1軍での登板機会が一度もなく、さらに厳しい立場へと追い込まれる形となる

過去には許銘傑、陽岱鋼と台湾人の先輩2人も登録名変更後に覚醒

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