大谷移籍でさらに加速? MLBで先発6人制導入への機運高まる、米紙が特集

パドレスも6人制を導入へ「理に叶っている」

 ヤンキースも、これまで右肘靭帯損傷など田中将大投手の回復状態からシーズン途中で6人ローテを導入した経緯もある。

 記事では、今季ワールドシリーズ(WS)を制覇したアストロズではシーズン153回1/3のマイク・フィアーズ投手(現タイガース)が最多イニング数で、アストロズにWSで敗れたドジャースでもフィアーズ以上のイニングを投げたのはエース、クレイトン・カーショー投手(175イニング)のみだったと紹介(シーズン途中移籍のダルビッシュは2球団で計186回2/3)。先発投手のレギュラーシーズンのイニング数を制限したチームが頂上決戦にたどり着いた例を挙げている。

 また、大谷争奪戦で面談に招待された7球団の1つ、パドレスのアンディ・グリーン監督は、獲得交渉の結果に関わらず、6人ローテ導入の方針を二刀流右腕に伝えていたという事実についても触れている。

「我々は将来的にメジャーの先発投手に成長しようとしている多くの若手投手を頼りにしている。彼らは6人ローテ制度に入るだろう。我々は昨年9月にこれを導入した。先発投手の1番手から6番手までのレベルにさほど差がないなら、導入することは理に叶っている。休養こそが彼らにとって最良だからだ」

 グリーン監督はこうコメントしている。さらに、レッズのブライアン・プライス監督も、大谷獲得に成功した場合は6人ローテを導入することを明言していたと報じられている。

 レイズのチェイム・ブルーム副社長は記事の中で「誰もが使っている雛形にはめ込もうとするのとは対照的に、自分たちの戦力を見たときに考えるチームもいるかもしれない。選手個々の状況を鑑みれば、彼らを活用する最良の方策は何なんだろう、とね。6人ローテはその一例なんだよ」と語っている。

 先発投手の枠を拡大すれば、25人のロースターから野手や抑え投手の1枠を犠牲にすることになる。また、これまで中4日で登板してきた先発投手のイニング数などが減ることになれば、年俸に影響が出る可能性もある。ただ、先発投手の健康維持に繋がる“NPB方式”の6人ローテ本格導入の機運は、アメリカでにわかに高まりを見せている。

(Full-Count編集部)

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