育成力はセよりもパ? 過去10年のドラフト指名選手が残した成績は…
トータルでは野手、投手ともにパ・リーグがセ・リーグを上回る
日本ハムは大谷翔平が42勝、増井浩俊が110セーブ129ホールド、谷元圭介が107ホールド。しかし、この3人とも来季は日本ハムにはいない。ソフトバンクは攝津が77勝73ホールド。この時期のドラフト入団選手で最多勝だ。武田翔太は48勝となっている。
巨人は菅野智之が61勝、澤村拓一は44勝73セーブ。広島は野村祐輔が58勝、今村猛が34セーブ97ホールド。DeNAは、井納翔一の34勝が最多だが、10勝以上が11人いる。中日は大野雄大の49勝が最多、又吉克樹と田島慎二が揃って91ホールド(田島は60セーブ)だ。
オリックスは西勇輝の64勝が最多。佐藤達也が109ホールド。ヤクルトは小川泰弘の52勝が最多。秋吉亮が61ホールド34セーブ。ロッテは石川歩の39勝が最多。益田直也が111ホールド58セーブ。そして、最下位は阪神。2008年以降のドラフトで入団した投手では藤浪晋太郎が45勝しているが、10勝以上は5人しかいない。阪神は外国人頼みであることがここからもうかがえる。
野手、投手ともにパ・リーグの実績がセを上回っている。
野手
パ・リーグ 196人 16267安1032本6109点1849盗
セ・リーグ 185人 14277安1132本5323点1189盗
投手
パ・リーグ 241人 1454勝1424敗545S 1624H
セ・リーグ 253人 1226勝1288敗502S 1629H
育成能力ではパがセよりも優れていると言わざるを得ない。交流戦でのパの圧勝の一員にもなっていると思われる。しかし、今季の状況でもわかるように、パの有力選手はFA年限を過ぎるとチームを離れることが多い。丹精込めて育てた選手の定着率ではセの方が上回っている。
(広尾晃 / Koh Hiroo)