プロと少年、どっちがスゴい? 全米騒然、2つの捕手飛び越え“曲芸生還”

驚異的な走塁をみせたブルージェイズのクリス・コグラン【写真:Getty Images】
驚異的な走塁をみせたブルージェイズのクリス・コグラン【写真:Getty Images】

コグランの“モリーナ越え”か、リトルリーガーの“ひねりジャンプ“か…

 2017年の米国は“曲芸生還ブーム”だった。その中でも代表的な2つのプレーが、スペイン語版のMLB公式ツイッターであらためて紹介されている。

 今季、メジャーで飛び出した“曲芸生還”といえば、ブルージェイズのクリス・コグランが見せたプレー。25日(日本時間26日)の敵地カージナルス戦で、一塁から一気に本塁生還を狙うも、フェンスで大きく跳ね返ったクッションボールを処理した右翼手ピスコッティから、本塁へ鋭い送球が返ってきた。タイミングは完全にアウト。しかし、コグランは捕手モリーナの頭上をダイビングしながら飛び越え、1回転して頭から生還。セーフとなった。

 その瞬間に名捕手モリーナが思わず体をすくめ、生還を許した後には呆然と立ちつくすことになったこのプレーは、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が選ぶ「2017年シーズンの仰天するほど面白いスライディング10傑」の1位に選出。また、前半戦終了時には、米誌「スポーツ・イラストレイテッド」が選ぶ「最高の瞬間」の1つにも入った。

 ただ、コグランよりも上と“絶賛“されたのが、リトルリーグで飛び出した生還だ。レジット・ベースボール・クラブ対ロングウッド・ライオンズの一戦で、レジットの三塁走者サルバトーレ君は捕手が一塁方向へボールを弾いたのを見ると猛ダッシュ。すぐにボールを掴んだ捕手がタッチにいくも、サルバトーレ君はその頭上を飛び越えた。しかも、ひねりを加えて横回転しながら…。ホームベースを越えた場所にお腹から“着地”すると、這うようにして戻り、ホームベースに手でタッチした。

 当時、「Cut4」は「若き走者がつかの間のマトリックス突入 ホームベース上でのタッチを避ける」とのタイトルで記事を掲載。コグランのプレーが飛び出してから約2か月後の“曲芸生還”だったが、「ホームにタッチするいかなる方法も、プロでさえも、サルバトーレにはかなわない」と伝えた。さらに、公式ツイッターでも動画を紹介し、「可能性は無限大!」「信じ難い離陸」との言葉を添えていた。

 この他、米国では今年、ソフトボールの女子選手が捕手を飛び越えたプレーもメディアで取り上げられ、大きな話題となった。負傷と隣合わせの危険なプレーだけに、エスカレートはしてほしくないものだが、来季もさらに進化した“曲芸生還”が飛び出すことになるのだろうか。

【動画】プロと少年、どっちがスゴい? 両者が魅せた“曲芸生還”走塁を比較

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