200勝に最も近い投手、岩隈久志の決意「必ず復帰して、たくさん恩返しを」

マリナーズ・岩隈久志【写真:Getty Images】
マリナーズ・岩隈久志【写真:Getty Images】

マリナーズにマイナー契約で残留、順調に行けば5、6月にメジャー復帰か

 マリナーズとマイナー契約を結んだ岩隈久志投手は、メジャー7シーズン目の舞台に立つため、2月からの春季キャンプに招待選手として参加する。一時はFAとなり、「オファーはないと思っていた」という状況の中、チームから高い評価を受けて残留が決定。新年を迎えた1日にはブログで「2018年は必ず復帰して、たくさんの恩返しをしたいと思います!」と強い決意を綴った。

 昨年は開幕直後に右肩の炎症で離脱。結局、シーズン中に復帰することは出来ず、9月27日には内視鏡による右肩のクリーニング手術を受けた。メジャー6シーズン目はわずか6試合登板で0勝2敗、防御率4.35。イニング数で設定されていた契約の自動更新の条件は達成できず、球団は1年1000万ドル(約11億3000万円)で契約延長を選択できるオプションも行使しなかった。

 しかし、FAとなった右腕にマリナーズはマイナー契約での残留をオファー。5、6月になると見られている復帰を見据えてのスプリット契約で、メジャー昇格を果たせば年俸250万ドル(約2億8000万円)、先発登板での出来高は最大600万ドル(約6億8000万円)で、計9億6000万円となる好条件だ。

 マリナーズのジェリー・ディポトGMは岩隈との契約後、球団のポッドキャストで「彼は最高な人間だ。我々はシアトルマリナーズとクマの婚姻関係を永遠なものにしたいんだ」と発言。打者を幻惑し、手玉に取る投球術について「特別な資質を備えている」「偉大なスキルだ」などと絶賛していた。だからこそ、故障からの復帰を目指す段階にある岩隈に再契約のオファーを出した。

 その期待を本人も十分に理解している。昨年12月に都内で野球教室を開催した際には、「手術をして、(オファーは)ないと思っていました。でも、すぐにマリナーズが声をかけてくれた。すごくありがたかったですし、来年、しっかりメジャーに復帰して恩返ししたいなと思っています」とコメント。そして、年が明けた1日にはブログで「良い時ばかりではなく、悪い時も寄り添ってくれた家族やたくさんの友人・知人達、チームやファンの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいになった2017年でした(*^^*) おかげで毎日を前向きに笑顔で過ごす事ができました!」と振り返った上で「2018年は必ず復帰して、たくさんの恩返しをしたいと思います!」と力強く綴った。

 現在、日米通算170勝。日本でプレーする選手を含めて、現役投手で最も200勝に近い。抜群の安定感を誇る右腕は、メジャーの舞台に必ず戻ってくる。

(Full-Count編集部)

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