阪神“仙台育英コンビ”ドラ1馬場&ドラ3熊谷 再共闘の合言葉は「切磋琢磨」

自主トレに励む阪神ルーキーの馬場皐輔(左)、熊谷敬宥【写真:高橋昌江】
自主トレに励む阪神ルーキーの馬場皐輔(左)、熊谷敬宥【写真:高橋昌江】

高校時代は一緒に明治神宮大会制覇&甲子園出場

 阪神のドラフト1位・馬場皐輔投手(仙台大)と同3位の熊谷敬宥内野手(立教大)が3日、仙台市内で約2時間の自主トレを公開した。ともに宮城県で育ち、仙台育英高でチームメイト。大学を経て、再び、同じユニホームに袖を通すことになる。雪の上を踏みしめながら、2018年のスタートを切った。

 昼過ぎまで小雪が舞っていたが、2人が練習を開始する頃には青空が広がった。ストレッチや雪上でのランニング、ダッシュを行った後にキャッチボール。初めて互いのボールを受けながら、地元への思いがこみ上げてきたようだ。22年間を宮城で過ごした馬場が「あと少しで大阪に行く。宮城で過ごすのもあと数日という悲しい気持ちと、これからが楽しみという気持ちがあった」と言えば、高校まで仙台で育った熊谷は「地元の宮城で練習できて嬉しい」と笑顔を見せた。

 小学生の時、馬場は硬式野球のリトルリーグ「塩釜ドラゴンズ」で、熊谷は軟式野球の少年野球チーム「南光台少年野球クラブ」でそれぞれプレー。中学では馬場が七ヶ浜リトルシニア、熊谷が仙台東部リトルシニアに所属し、対戦したこともある。仙台育英高でチームメイトになり、3年間ともに汗を流した。ソフトバンク・上林誠知外野手らと2年の明治神宮大会を制覇。3年夏の甲子園ではセンバツ優勝の浦和学院(埼玉)と初戦で当たり、馬場の好投と熊谷のサヨナラ打で勝利した。馬場が仙台大、熊谷が立教大を経て、再びチームメイトになる。

「高校の時も一緒に甲子園の舞台に立った。(高校は)人生の中で濃厚な3年間だった。プロという厳しい世界で切磋琢磨して1軍の舞台に2人で出られるように頑張りたい」と馬場。熊谷も「高校3年間、一緒に戦ってきた仲間とプロの世界でも同じチームでやれるのは嬉しい。お互いに早く、1軍の舞台でできるように切磋琢磨して頑張っていきたい」と、互いに「切磋琢磨」という言葉を使って決意を固めた。

 プロ元年がスタート。いよいよ、夢に見た世界で第一歩を踏み出す。馬場が「堂々と全力で投げていきたい。1年間、自分のよさをマウンドで出し、自分を表現できれば」と言えば、「1年目らしく元気ハツラツとしたプレーをみなさんに見せられれば」と熊谷。東北から関西へ。すっきりと晴れ渡った故郷の空が、2人の門出を祝っていた。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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