ダルに人種差別行為→処分のグリエルがトレーニング受講「多くのこと学んだ」
アストロズが獲得の噂あったダルビッシュに言及「どれだけすごい投手か」
昨年のワールドシリーズで、ダルビッシュ有投手に対して人種差別的な行為をしたとして処分されたアストロズのユリエスキ・グリエルが、センシティビティ・トレーニングを受けたと地元紙が伝えている。元DeNAのキューバ人内野手は、あらためてダルビッシュについても言及している。
グリエルは昨年10月のワールドシリーズ第3戦で、ドジャース先発ダルビッシュから先制ソロを放った後、ダグアウトで両目尻をつり上げる仕草を見せた。これがアジア系の人々を侮辱する差別行為として問題視され、2018年シーズンは開幕から5試合の出場停止処分に。さらに、MLBからセンシティビティ・トレーニングの受講も義務づけられていた。
センシティビティ・トレーニングとは、文化的違いを尊重することを学ぶプログラム。地元紙「ヒューストン・クロニクル」は、グリエルとの証言として、7~8時間の内容だったと伝えている。
グリエルはさらに、同紙の中で通訳を介して「多くのことを学んだ。自分がアメリカにやってきた時には知らなかったことがたくさんあった。このセンシティビティ・トレーニングは、アメリカでの生活に順応していくうえで、とても有益なものであった」とコメントしている。
アストロズはこの日、パイレーツからトレードで右腕ゲリット・コールを獲得。FAとなったダルビッシュの獲得にも動いていると伝えられていたが、これで撤退する可能性が高まった。ただ、このニュースの前に取材に応じていたグリエルは、ダルビッシュ獲得の噂について質問されると、「ダルビッシュ有がどれだけすごい投手か、ということはみんな分かっている。ここに来てくれれば自分は嬉しいよ。このチームを彼が強くしてくれるはずだ」とも語ったという。
騒動直後には、ダルビッシュ自身が「完全な人間はいない」と寛容な応対を見せ、「色んな人がこのことから学べると思う。人類として学んで、人類として1つ前にいけるステップになれば、ただのミスで終わらないんじゃないかと思う」などと話していた。グリエルの今後の行動にも大きな注目が集まるところだ。
(Full-Count編集部)