侍J稲葉監督が育成出身・甲斐に期待「ジャパンの正捕手になってもらいたい」
最終メンバー28人は2月中旬を目処に選出
3月3、4日に開催されるENEOS 侍ジャパンシリーズ2018「日本 vs オーストラリア」に向けて、23日、先行メンバー6人が発表された。野球日本代表「侍ジャパン」を率いる稲葉篤紀監督は選出された6選手それぞれに向けての期待を語った。
・山崎康晃投手(DeNA)
昨年11月抑えとしてやってくれましたし、まだまだ若いこれからの選手ですので、そういう意味でも選んだ。
・千賀滉大投手(ソフトバンク)
WBCを一緒に戦いまして、落ちる球が非常に有効で彼独特のボール。これから絶対に必要になってくると思う。
・甲斐拓也捕手(ソフトバンク)
昨年11月に一緒に戦い、守備が非常に魅力的。こういう国際大会で(経験を積んで)、是非ジャパンの正捕手になってもらいたいという期待を持っている。
・菊池涼介内野手(広島)
WBCを一緒に戦って、彼の野生の勘と言いますか、チームに与える影響は非常に大きい物があった。そういう意味でも軸になってくれると思う。
・柳田悠岐外野手(ソフトバンク)
いろいろな怪我もあって、なかなか代表チームで大会に臨むことができていない中で、彼のフルスイング、身体能力、プレースタイルお手本になると思っている。非常に期待している。
・筒香嘉智外野手(DeNA)
ある程度クリーンナップを打ってもらいたい。2020年の五輪ではクリーンナップを打ってもらいという思いが非常に強いので期待している。
各選手の起用法については、今後選ばれるメンバーとの兼ね合いを見ながら決めていく予定だという。その中でも、昨年の第4回WBCでは全試合で4番を任された筒香については「今の球界全体を見回しても、本当の4番打者がやっぱり見当たらない。その中で、今のところは筒香選手が4番を打つ可能性は高いです」と、2020年に向けて打線の軸とすることを示唆した。
今回の強化試合について、稲葉監督は「2020年の東京五輪でメダルを取るため」の本格始動の舞台と位置づける。チーム作りで目指すのは、スピードとパワーの共存だ。「スピードだけでもダメですし、パワーだけでもダメ。あまりスモールベースボールという印象はつけなたくない。機動力も使えてパワーもある、というところをしっかりやっていきたい」と力を込める。そのためにも、2月中旬を目処に最終選考されるメンバー28人は、スピードとパワーのバランスを考えた人選になるという。
東京五輪で金メダル獲得という目標を達成するためにも、何よりも大切なのはチームとしての意思統一、結束力だ。昨年11月に開催された「アジアプロ野球チャンピオンシップ」は23歳以下の選手が中心のチーム編成だったが、年齢制限のないトップチームとしては今回が初集合。「私が監督になってどういう野球をやっていくのか、選手とコミュニケーションを取りながら、2020年の五輪に向けての集まりというところをしっかり話していきたい」と、監督自ら積極的にコミュニケーションを図っていく。
来日するオーストラリア代表は、メジャー球団所属選手は少なく、若手中心の編成となる模様だ。「もし豪州が東京五輪に出場する場合、対戦する可能性が高いメンバーだと考えている」と語る稲葉監督が、どんなチームを編成し、どんな戦い方を見せてくれるのか。3月3日、新生侍ジャパンが2020年に向けて、いよいよ本格始動する。
(Full-Count編集部)