松坂3日目は完全ノースロー、特打で“2発”も「いらないプレッシャーが…」

打撃練習の合間に大野雄大(右)と談笑する松坂大輔【写真:荒川祐史】
打撃練習の合間に大野雄大(右)と談笑する松坂大輔【写真:荒川祐史】

ノースローは予定通り「昨日から決めていました」

 やはり役者だった。沖縄キャンプ3日目の3日、中日の松坂大輔投手が週末の北谷球場を沸かせた。

 前日にキャンプ初のブルペンに入り、捕手を立たせたままで32球を投げていた右腕。3日目はウォーミングアップを終えると、他の投手がキャッチボールを行なったが、松坂はその場には現れず。「昨日から決めていました。天候とかも関係なく。肩を休めるため? そうです。もともと決めていました」と説明。右肩の状態を第一に考え、慎重を期しての完全ノースローとなった。

 とはいえ、それだけでは終わらないのが平成の怪物だ。山井大介投手、吉見一起投手、大野雄大投手の3人とメイン球場でランチ特打を実施した。前日に森繁和監督が「メインで打たせるよ」と予告していた通りの特打。「朝から監督に言われていたんですけど、本気なのか、冗談なのか分からなかった」と松坂は言うが、指揮官は本気だった。

 横浜高校時代には4番を打ち、西武時代にも甲子園の左中間スタンドに本塁打をぶち込んだ経験があるだけに、その打力は圧巻だった。「どうバットを振っているか分からなかった。タイミングの取り方も分からないので」と振り返ったが、そうとは思えないほどの打球を披露した。

 朝倉健太投手コーチを相手に、バントやバスターなども交えながら計53スイング。2巡目の15スイング目に打ち返した打球は沖縄の空に舞い上がって左翼席へ。スタンドのファンから大歓声と拍手が巻き起こると、両手を掲げてガッツポーズ。さらにその2スイング後、17スイング目にも左翼席へと柵越えを放つと、再びスタンドは沸いた。

 53スイングで2本の柵越え。同じ組で打った大野雄と山井は柵越えゼロ、吉見は1本の柵越えを放った。「外でバッティングをするのは気持ちいいですね。あまりにもいい、いいと言われていて、打たないといけないといういらないプレッシャーはかかりましたけどね。そういう意味で入ってよかった。狙ったというか、いけばいいなと思っていましたけどね」と笑顔を交えながら振り返った。

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