なぜダルビッシュが必要なのか ツインズが求める圧倒的な奪三振能力
「このローテーションこそが大物投手を必要としている」
メジャー史上で見てもトップクラスの奪三振能力を誇るダルビッシュは、まさに“最適”。「つまりどういうことかと言うと、このローテーションこそが大物投手を必要としていて、市場において他の誰よりもこの大物に当たるのが、ダルビッシュなのである。6.5フィートのこの日本人右腕は、昨シーズンの9回あたりの奪三振数は10.1で、トミー・ジョン手術から復帰後初のフルシーズンのプレーとなった。また、彼はキャリア通算(の9回あたりの奪三振数)で11.0になり、現役の出場可能な先発投手の中では最多である」。ダルビッシュの奪三振率11.04は、500イニング以上を投げた先発投手の中では現役最高どころか史上最高だ。
一方で、ダルビッシュの昨季防御率は3.86で、これは「素晴らしいものではない」とも指摘。ただ、アストロズに配球を読まれていとされるワールドシリーズを除けば、「シーズン後半の投球とレパートリーのメカニックの見直しによって9月10月の活躍が生まれた」という。復活傾向にあり、なおかつ「広いターゲットフィールドでの投球、そしてエリート外野手のバイロン・バクストンがバックを守っていることが彼の助けになるだろう」とポジティブな要素もあることから、ツインズで活躍する可能性は高いというのだ。
ツインズは球団史上最高額のFA契約をダルビッシュに用意しているとも、米メディアでは報じられている。ただ、資金力のあるカブスも本腰を入れていると見られ、「ダルビッシュの要求通りの額を提示する争奪戦となると、恐らく勝ち目はないだろう」と「スポーツ・イラストレイテッド」は分析する。ただ、契約内容の良さというのは、もちろん金額だけ判断するものではない。だからこそ、「2年後にオプトアウト(契約を破棄してFA)できる権利やトレード拒否権をプラスで加えると言ったクリエイティブな契約なら、彼らに助け舟を出せるだろう」と“付帯条件”で勝るものを提示するべきだと記事では主張している。
今季終了後には、スター選手のジョー・マウアーやサンタナとの契約が終わる可能性もあることから、その後は「これ以上無いほどの(資金的)余裕を持っている」点もポジティブな材料。資金力ではビッグマーケットの球団に敵わないものの、今オフなら対抗する術がある。
FA市場NO1投手のハートを射止められるか。ツインズの動き、そしてダルビッシュの決断に注目が集まる。
(Full-Count編集部)