150キロ超連発の衝撃初実戦、鷹19歳左腕を工藤監督も高評価 24日紅白戦登板へ

ソフトバンク・古谷優人【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・古谷優人【写真:福谷佑介】

20日のB組練習試合で150キロ台を連発した古谷優人

 3月30日のプロ野球開幕に向け、キャンプを続けているセ・パ12球団。すでに紅白戦や練習試合が行われ、実戦が始まっている。24日には一部のチームでオープン戦がスタートし、いよいよシーズンに向けた調整も段階が上がっていくことになる。主力選手の状態はどうかというところに加え、新戦力として1軍に加わってくる選手は誰か、というところもファンは注目していくことになるだろう。 

 2年連続の日本一を狙うソフトバンク。宮崎・生目の杜運動公園で行われている春季キャンプは第5クールまで終わった。B組スタートだった寺原隼人投手、笠原大芽投手、笠谷俊介投手、育成の長谷川宙輝投手、野澤佑斗投手の5人がA組に昇格。ドラフト2位の高橋礼投手、育成6位の渡邉雄大投手がA軍紅白戦のマウンドに2度上がるなど、狭い1軍の枠を争う競争も激しさを増している。 

 そんな中で、A組での登板はないものの、B組からのごぼう抜きを狙い、20日の練習試合JX-ENEOS戦で強烈にアピールして見せたのが、最速154キロを誇る2016年のドラフト2位・古谷優人投手だ。この日リリーフで登板した左腕は最速151キロを記録するなど、ストレートは150キロ台を連発。胸郭出口症候群などによる血行障害、そして下半身の軽い故障によってリハビリ組スタート。血行障害は投薬治療を続けていくことになっているが、順調にキャンプを消化し、実戦登板まで段階は進んできた。 

 150キロ台を連発するその剛腕はもちろん魅力だが、工藤公康監督はマウンド上での姿勢、気持ちを高く評価した。この試合で左腕の投球を見守った指揮官は「良かったと思いますよ。腕が振れていたし、打者に向かっていくところが大事。彼はそういうものを持っている。それを出したのではないかと思います」と、左腕の良さを語っていた。 

 JX-ENEOS戦後には「力み過ぎても、と思って7、8割で投げようと思っていました。出ても148キロくらいかな、と思っていたんですけどね。力まない方がいいボールがいくのかなというのも感じましたね。このまま安定していけば、オープン戦でもチャンスはあるかなと思っています」と語った古谷だが、早速、チャンスが巡ってきた。 

 第6クール初日となる24日に予定されているA組の4度目の紅白戦でマウンドに上がることに。この試合には、2016年のドラフト1位田中正義投手も登板する予定という。20日に周囲の度肝を抜いた古谷。A組の主力打者を相手にどれだけの投球を見せるか、注目してもらいたい。 

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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