西武2次キャンプと阪神2軍 かつて春季キャンプのメッカだった高知県の今

西武が2次キャンプを行う春野総合運動公園野球場【写真:広尾晃】
西武が2次キャンプを行う春野総合運動公園野球場【写真:広尾晃】

昭和の時代はメッカ、現在は西武が春野、阪神2軍が安芸でキャンプ

 昭和の時代、プロ野球の春季キャンプと言えば、宮崎県と高知県だった。70年代後半に日本ハムが沖縄県名護市でキャンプをするようになったが、まだ少数派。この時代、高知県はキャンプのメッカとしてにぎわっていた。

 高知市中央部の高知市野球場では、1970年代から阪急ブレーブスが春季キャンプを実施。1991年から2003年までは福岡ダイエーホークスが春季キャンプ実施した。さらに2005年からはオリックス・バファローズ第2次キャンプを行っていた。しかし今は、四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスが本拠地にしているが、NPBの球団は使用していない。

 高知市東部の高知市東部総合運動場野球場も1991年からダイエー、ソフトバンクが高知市野球場とともにキャンプに使用。2005年からはオリックスが使用していた。施設も新しく、メイングランドのほかにサブグランド、室内練習場も整備され、充実しているが、現在は使用されていない。

 現在、NPBのキャンプが行われているのは2か所だけ。高知県立春野総合運動公園野球場で西武が2次キャンプ、安芸市営球場で阪神の2軍がキャンプをしている。

 春野総合運動公園野球場は、1979年から2003年まで西武が春季キャンプを行っていた。清原和博、松坂大輔などスター選手も、プロで初めてユニフォームを着たのは春野のキャンプだった。

 今年は2月20日から25日まで2次キャンプ。ほとんどが実戦であり、2月24日もロッテとの練習試合が組まれていた。周囲は渋滞が起きるような混雑。内野はほぼいっぱいになっていた。20度を越す陽気の中、西武は松井稼頭央が左翼でスタメン出場。球場を大いに沸かせていた。しかし、かつては数店舗営業されていた売店は1つだけ。昔の賑わいを知る地元のファンは、寂しいと語る。

 安芸市営球場は「タイガータウン」。阪神の第二のフランチャイズとして1965年から使用されてきた。

 タクシーの運転手は「野村克也監督のときは、高知市から何台もタクシーが出て大繁盛やった」と語る。2軍キャンプとなったが売店は数店舗残っている。昨年までは、ミスター・タイガース掛布雅之氏が2軍監督だったこともあり、メディアやファンの数はやや増えたが、今年は静かになっている。

 KBO(韓国プロ野球)や、四国アイランドリーグplusのキャンプなどは行われているが、キャンプに通って50年という年配の野球ファンは「今、来てくれてる球団を大事にして、秋季キャンプも含めて、使ってもらえるようにせんといかん」と語っていた。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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